天城越えと河津桜

2006.02.25 〔走行距離 約39km〕

とうとう、行ってしまいました。
憧れの天城越え。
川端康成の「伊豆の踊り子」。
その出だしのような、峠道を越えてきました。
写真は、修善寺付近。伊豆半島は、もう、春です。
今年の初輪行でもありました。

コースデータと標高データです。(カシミール3Dで作成しました。)

自宅を朝04:00に出発。
京浜東北線の初電に乗り込み、東京駅へ。
東京駅で、幸運にも一本前の電車に乗ることができました。
その電車は、JR東海の特急ワイドビュー東海号型の普通列車。
座席も広く、三島駅まで大爆睡。
途中で、何回か目が覚め、朝日を拝めました。

三島駅から修善寺まで、伊豆箱根鉄道駿豆線に乗換えます。
今回は、新型電車。
駿豆線は、自転車にやさしい線区。
毎年、サイクルトレインを運行しています。
定員制ですが、今年は乗ってみたいです。
毎年、11月ごろの運転らしいです。
途中、富士山が良く見えました。
一番後ろに乗れば、富士山の写真が撮れたのに・・・。
残念でした。
車窓を振返りながら見ていると、修善寺駅に到着。
昨年の伊豆忘年会ツアーは、残念ながら不参加。
丸一年ぶりの修善寺です。
天気も良いし、ポタリング気分で、いざ出発。
今回は、国道414号線を避け、旧道を走りました。
途中で見つけた、変な看板。
猪コロッケ??
食べてみたい!
と、思って店の中へ・・・。
でも、時間が早すぎてコロッケの作成中でした。
店の人に、せっかく寄って頂いたのに申し訳ありません。
と、こちらが恐縮してしまいました。
いつか食べてみたい・・・。
わさび田です。
ここのわさび田は、とても大きく、棚田になっています。
山の地形をうまく利用していますね。
わさびは、水と柔らかい床土が命です。
birdさん、わさびは、花粉症にも良いみたいですよ。
いよいよ、国道414号線から旧天城道路に分岐です。
「踊り子歩道」と言われており、浄蓮の滝から河津七滝までの約16kmの道程になっています。
旧天城道路は、こんな感じのダートになっています。
でも、大きな石がゴロゴロという訳ではなく、とても走りやすい道です。
ところが、トンネルの先で崩落があり、自動車は通行止め。
土曜日と日曜日だけ歩行者が通れるとの看板がありました。
自転車を担げは、私も歩行者。
せっかく来たのだから、突破しかない。
行ってしまえ!
おかげで、静かな道を走れました。
「伊豆の踊り子」の文学碑です。
「道がつづら折になって、いよいよ天城峠に近づいたころ・・」と刻まれています。
川端康成の横顔のレリーフも埋め込まれていました。
「日本の道百選」の碑です。
「天城道」とあります。
ハイキング道なので、道標もしっかりしています。
旧天城トンネルまで、あと1.0kmです。
写真では、良くわからないと思いますが・・・。
実は、昨日の雨が今朝方雪になったようで、所々に雪が残っていました。
山の頂上付近は、真っ白。
結構な登り坂なのですが・・・。
登って行くにつれ、汗をかくのではなく、体が冷えていきます。
とうとう・・・。来てしまいました。
天城山隧道。
明治38年に完成した隧道です。
数々の小説や映画の舞台に使われています。
延長446m,幅員3.5m,標高708.74m。
隧道の内部です。
補助灯らしき物がありますが、ほとんど真っ暗。
石積みの美しいトンネルです。
この石は、大仁町の吉田石が使われているそうです。
河津側です。
こんな道標が立っていました。
こちら側から来るハイカーが、たくさんいました。
この後、例の崩落工事現場は無事通過。
工事をしている人に、叱られるのを覚悟してきたのですが、なんと!自転車を運んでいただきました。
しかも、「ご迷惑をおかけしています」の一言。
今日は、本当に恐縮する場面が多い日です。
何度もありがとうと言ってしまいました。
こういう、人とのふれあいも大切にしたいですね。
さて、ここからが大変。
国道は、なるべく走りたくないので、踊り子歩道を行くことに。
河津七滝(ななたると読みます。)も観たいし。
しかし、階段ばかりで、ほとんど、担ぎでした。
この場所は、最後の大滝。
観光客で大賑わい。
苦労したおかげで、こんな風景も見られました。
河津七滝ループ橋です。
下から見ると、あそこは自転車で走りたくないような・・・。
でも、また、行く機会があったら、走ってみようかな・・・。
天城山慈眼院です。
アメリカの初代駐日総領事タウンゼント・ハリス一行が、江戸幕府との修好通商条約の話し合いのために下田を出発し、第一泊目をこの寺で、すごしたそうです。
ハリスゆかりの品が残っていました。
河津のお花見ハイキングコースです。
河津川沿いに、遊歩道が作られており、そこに河津桜が植えてあります。
まだ、三分咲くらいでした。
河津桜の花です。
ソメイヨシノよりピンクが濃く、花自体も大きいです。
桃の花みたいですね。
こちらの河津桜は、ほぼ満開。
河津桜の原木です。
昭和30年ごろ、河津川沿いに芽吹いていたものを偶然見つけ、自宅の庭に植えたそうです。
当時、この桜はこの家の屋号から「小峰桜」と呼ばれていましたが、その後の調査で新種の桜とわかり、昭和49年に「河津桜」と命名されたそうです。
河津桜は、オオシマサクラ(大島桜)系とカンヒサクラ(寒緋桜)系の自然交配種と指定されているそうです。
さて、お目当ての桜も満喫した事ですので、そろそろ帰路に着きましょう。
ところが、河津駅に着いたらすごい人ごみ。
駅の写真も撮れないほど、観光客であふれかえっていました。
仕方がないので、ホームで写真撮影。
遅い昼食を列車内でとる事に。
hashiさんの真似をして、駅弁のアップ。
さざえのつぼ焼き弁当。1050円。
ご飯は、さざえの風味良く、炊き込みご飯になっていました。
幸運にも伊豆急行線リゾート21型の普通列車に乗り、座席も確保。
車窓を楽しみながら、ゆっくりと食事ができました。

今回は、伊豆半島憧れの「天城越え」を楽しみました。
次の伊豆半島は、いよいよ「仁科峠」リベンジ!?