東北の山岳パノラマライン

(磐梯吾妻スカイライン)

道路最高点
約1,622m

2009.09.20 〔走行距離 約76.0km〕

誰が名付けたか、いよいよシルバーウィークです。
少し前までは、秋休みと報道されていましたが・・・。
そのシルバーウィークを使い、距離が長く高低差が大きい磐梯吾妻スカイラインに挑戦してきました。
上りの手強さはすごかったですが、スカイラインからの眺望は最高でした。

マップと標高グラフは、カシミール3Dで作成しました。

福島駅に07:38定時到着。
西口広場で、自転車を組み立てます。
福島駅西口は、本当に広く作業がしやすいです。
今日は、高低差が約1.500mあり、距離も70kmオーバー。
予想時間は、7時間。
さて、予定通りいくのでしょうか。

国道115号線を猪苗代方面に向って進みます。
この国道は、バイパス工事でほとんど直線。
ダラダラとした上り坂。どんどん標高を稼がされます。
今日は、体の調子がおかしいかなと言う錯覚にとらわれます。
しかも、台風の影響で北風が強い。
山間部に入って、風が無くなるのを期待します。
土湯温泉まで、約1時間。
この場所で、標高約463m。
磐梯吾妻スカイラインは、最高点が約1,622m。
先は、まだまだ長いです。
土湯温泉から、旧道に入ります。
旧道に入ると、とても静か。
サルがどんぐりや栗を拾って食べている姿が・・・。

熊は、出てこないだろうな・・・。
乗鞍で、事故があったばかりだし。ちょっと不安。
しかし、車もたまにしか通らないため、とても快適。
ここで、国道115号線バイパスに合流します。
磐梯吾妻スカイラインの文字。
でも、スカイラインは、まだ先です。
先ほど吹いていた風も収まりました。頑張るぞ!
歩行者・自転車は、バイパス線のトンネルは通行禁止。
言われなくても通りませんよ。
トンネルは怖いし景色が見られません。
新しい道路を作るのもいいけど、旧道を残してくれる、
この配慮が良いですね。

安達太良山の山裾をかすめて行きます。
標高が約1,000mを越えました。
この辺まで来ると、結構、紅葉が始まっていました。
安達太良山にも行って見たいですね。
これからが、紅葉の良い時季です。
こんな感じに、ダケカンパの黄色、ナナカマドの赤が色付いていました。
きれいですね。
このところ、朝晩の寒暖の差が大きいですからね。
今週末あたりが良いかもしれません。

今年の夏は、あまり暑くなかったのですが。
その割には、色付きが良さそうです。
台風の直撃が無かったからかもしれませんね。
この辺までは、すごい激坂でした。
上っている途中でも、「あそこからきつくなっている」と分る斜度。
これは、7時間では無理か・・・。

山の中腹をこんな感じで、道路が走っています。
バイパスは、ほとんどトンネル。
旧国道115号線は、こんな道だったのです。
しかし、車があまり走らない国道って・・・。気持ちが良いですよ。
堂々と道の真中を走れます。
標高約1,200mあたりで、水平移動となります。
この写真で見れば分りますが、ほとんど平。気持ち良く走れます。

野地温泉に到着です。
湯治客がたくさん訪れる場所です。
蒸気が噴煙を上げていました。
周りは、硫黄のにおい。
汗をかいたので、一風呂浴びたいですね。

つらい上り坂を登りきって、いよいよスカイラインに入ります。
土湯峠に到着です。
のんびりとした、旧道はここで終わりです。
土湯峠にある道標です。日本の道100選の文字。
嬉しいですね。
また、左側の下には、道路情報「視界良好」とあります。
これは、期待できますね。
ゲートで軽車両料金、150円を払います。
このスカイラインの普通自動車の通行料金は、1,570円。
自動二輪車は、1,150円。軽車両150円は仕方が無いか。

国見台に到着です。
磐梯吾妻スカイラインには、吾妻八景と言うものがあります。
この道標は、そのひとつ。
道標の脇には、説明板があります。
中央には、磐梯山が見えています。
今まで上ってきた道路が見えています。
一番大きな山が、安達太良山です。
自分の事ながら、良く上ってくるよな・・・。
しかし、これが面白いのです。景色ものんびりゆっくり見られるし。
景色がよければ、すぐに止まって眺められる。
それが、自転車の良いところですね。車やオートバイでは、なかなか出来ません。

手前を見ると、もっとすごいですよ。
この地点で、標高約1,300m。
良い眺めです。
紅葉の時季は、大渋滞になるのでしょう。でも、その時季に来て見たいです。

天風境です。
ブナの樹海がすごくきれいです。
また、樹海の中に、一筋の白布のような幕滝が見えます。
湖見峠に到着です。
この峠からは、磐梯山をめぐる4つの湖。
猪苗代湖、小野川湖、秋元湖、桧原湖が遠望出来ます。

標高約1,500mを越えたあたりです。
この時点で、時間は12:20。
お腹も空いてきたので、昼食としましょう。

もう少しで、笹に樹木の赤がきれいに見えます。
写真では、分り難いかもしれませんが、結構赤くなっていました。
さて、お腹も一杯になったので、出発しましょう。
双竜の辻で見えた景色です。
磐梯山が右手にそびえその裾には、猪苗代湖が広がっています。
しかし、こうやって見ると、猪苗代湖は大きいですね。

双竜の辻の道標です。
双竜とは磐梯と安達太良の秀峰を、
空で対峙する二つの竜に見立てたとされているそうです。
やっと、東吾妻山が見えてきました。
火山ガスで、木々が生えません。
もう少しで、浄土平です。

さすがに標高約1,500mを越えると、木々もこの通り。
きれいに色付いています。
おっ!やっと道路最高点に到着。
この表示方法でしたら、つらくて下を向いていても分りますね。
標高1,622m。
本日の最高点到着です。

この脇には、ちゃんと道標も立っていました。
熊笹に覆われていますが、ちょっと嬉しいですね。
と、言うことは、ここからは下りのみ。
浄土平には、下りでいけるのか。
なんか得した気分です。

途中、白樺がきれいなところがありました。
ここの白樺は、本当に白い。
上を見上げれば、抜けるような青空。
きれいですね。
この山は、東吾妻山。
手前には、浄土平湿原が広がっており、木道で散策も出来ます。
高山植物が多く、今は、リンドウが最盛期です。
リンドウが終わると、本格的な紅葉シーズンになります。

浄土平で、二度目の昼食。
と、言うより、先ほどの昼食は行動食。
浄土平は、すごい数のマイカーがいました。
シルバーウィークでもあり、高速道路が一律1,000円とあり、
関西方面のナンバーが、多数見られました。
この浄土平駐車場は有料です。でも自転車は無料。
ビジターセンターで、またまた、ピンバッチをゲット。
今回は、ちゃんと浄土平のピンバッチでした。

久しぶりの日本の道100選の道標。
吾妻小富士の標識と同じところにありました。
ここが、写真を撮るタイミングが難しく・・・。
やっとの思いで、この一枚を撮りました。
あとの写真は、観光客が多く、すべて没。

この山は、一切経山。
東吾妻山・吾妻小富士・中吾妻山・西吾妻山と浄土平一帯を含め、吾妻山と称しています。
そして、もちろん100名山。
100名山の中で、一番広大なのでは。
同じような100名山が那須岳です。
那須岳も茶臼岳・朝日岳・三本槍岳・南月山・白笹岳・黒尾谷岳の連山で形成されています。

霜降と呼ばれているところです。
花崗岩の岩盤が露出して、荒涼とした景観から名付けられたそうです。
高さ約50mの岩壁が連続しています。
これから下って行く道路もきれいに見えています。
下りの途中で自転車に5台会いました。
こちらからのコースは、浄土平まで短いのですが、斜度はきついです。

その途中には・・・。
確かに硫黄臭い。
現在、一切径山には、火山ガス注意報が出ており、
入山が規制されているそうです。
自転車で走っているときも、目にしみるほどでした。

さて、本格的なダウンヒル。
楽しんで下りましょう。
しかし、約1,500mのダウンヒルです。
おそらく、途中で飽きてきます。前回の約1,000mでも長く感じたのに・・・。

天狗の庭です。
天狗が舞い遊んだという言い伝えにちなんだ景勝地だそうです。
最盛期には、斜面に美しい紅葉が広がるそうです。

磐梯吾妻スカイラインの道標です。
眼下には、福島市内が一望。
とても良い眺めです
不動沢橋です。
つばくろ谷に架かる橋で平成12年に架け替えられたそうです。
橋上から福島市内が一望できました。
つばくろ谷です。
かつてイワツバメが飛び交ったことから
名付けられた渓谷だそうです。

不動沢橋をつばくろ谷の展望台から見た写真です。
槁の向こう側には、信夫温泉郷が見えています。
今回は、本当に天気にも恵まれ、良い景色を堪能できました。
コース時間も約7時間の予定通り。もちろん、写真を撮る時間や休憩・昼食時間を入れたものです。
これから、本格的な紅葉シーズン。
東北から追いかけて行きますか。